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令和元年度東北大学総長研究支援技術賞を受賞しました

表彰詳細

受賞者:電気通信研究所 研究基盤技術センター 工作部

受賞名:「樹脂等柔らかい材料の精密加工技術開発と研究機器試作への貢献」

受賞日:2020年3月25日

近年急速な進歩を遂げている生物化学的な研究では、化学耐性の高い樹脂材料での精密機械加工が強く求められる。要求される精度品質及び特殊形状を実現するためには工作上の創意工夫が必要になる。工作部では、適切な工作手法を開発し、現在まで10年以上に渡り、該当分野の研究成果創出に重要な貢献をなした。

支援の具体的内容

PEEK(樹脂材料)に突起形状の0.3㎜角ドットを加工するための創意工夫、テフロンに内側に開口する(外側に向けて狭小する)テーパー形状を加工するための創意工夫の二つの事例を紹介した。

顕著な貢献を成した研究成果の具体的内容

電気通信研究所・平野研究室では、ナノバイオ融合に基づくセンサの開発を進めており、薬物副作用センサ等の新領域を開拓する研究を世界に先駆けて行っている。そのセンサ構築においては、膜内へのタンパク質やナノ粒子の組込みが困難であったが、精密な加工がなされたテフロン製容器を用いることにより、組込み効率が飛躍的に向上し、効率的なセンサ構築が可能になった。また、光照射も可能なテフロン製容器により光センサの構築にも成功しており、工作部の有する高いレベルの樹脂加工技術によって、この分野を先導する成果を成し遂げた。